野球肩とはどんな症状?種類や原因、対処法についてご紹介します
2021年12月1日
野球は子供から大人まで幅広く好まれるスポーツですね。
しかし、どのスポーツもケガはつきものですが、特に野球では野球肩といわれるスポーツ障害が多く、肩に痛みや違和感があっても、そのままプレーを続ける方もいらっしゃいます。
投球は肩の関節にとって、とても負担のかかる動作なのをご存じでしょうか?
ここでは、そのまま放っておいても良くならない、野球肩についてお話ししましょう。
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Contents
野球肩って?
野球肩は、投手によくみられる肩関節周辺の痛みや違和感を指します。肩を大きく振る動作の繰り返しで生じる痛みです。野球以外でも、テニスやバレーボール、ハンドボール、やり投げなどのスポーツでもみられます。
原因のほとんどが、使い過ぎ(オーバーユース)によるもの。
肩を大きく動かす動作の繰り返しは、肩関節に相当なストレスをかけ、肩周辺の組織を傷つけます。投球時の痛みに始まり、ひどくなると、普段の生活にも支障が出て、肩を少し動かす時でさえ痛みを感じてしまう場合もあります。
最も大きな動きをする肩関節
私たちの身体の中で、一番大きな動きが出来るのが肩関節です。
筋肉や靭帯などたくさんの組織が複雑に組み合わさった構造しており、前後左右、回旋といったあらゆる方向に自在に動かせる関節となっています。
オーバーユースや無理なフォームは肩関節に過剰な負担をかけてしまい、肩周辺の軟骨など細かい組織が傷つきやすくなります。
プレー中に痛みを感じたら、無理せず、まずは冷やす、安静にするといった応急処置が大切です。
- 投球フォームが合わない
- 無理なピッチング
- 練習量や運動量が適切か
- 肩回りの柔軟性はあるか
- 筋力は低下していないか
- 規定を超えた投球数ではないか
痛みを感じたら、これらを一度チェックしてみるもの良いですね。
急性の痛みなら、RICE処置
スポーツでのケガなどは早急に適切な応急処置が必要です。応急処置の基本、「RICE処置」は、緊急時に素早く対応できるので知っていて損はありません。
医療機関に行く前に行う応急処置である、RICE処置は適切に対応すると、痛みや腫れ、内出血を抑える作用があり、また、回復を早める手助けとなります。
スポーツでのケガは、発生から48時間~72時間を急性期と呼びます。この期間にRICE処置で炎症を鎮めます。
1.Rest(安静)
ケガをしたら、まずは患部を固定し安静にします。
必ずしも、寝ないといけない訳ではありません。固定しないと、身体を動かすたびにケガした部分が不安定となり、痛みや炎症が広がる可能性があるからです。
痛みが出ない体勢で身体を休めること。これが大切です。
身近にあるタオル、厚紙、テープ、板切れなど使い、固定できるのであれば出来る範囲でかまいません。代用品として固定すると安心です。
2.Icing(冷却)
氷や氷水などで冷やします。
冷やすと血管が収縮するので、痛みが鈍り、腫れや内出血を抑えます。長時間、同じ場所を冷やし続けると、凍傷になる恐れがあります。タオルの上から、間接的に冷やしましょう。
3.Compression(圧迫)
圧迫は腫れや内出血を抑える役割があります。
ひどく腫れてしまった場合は、腫れがおさまるまで時間がかかります。予防的な意味合いで行うと良いと思います。
しかし、圧迫がきつすぎるとかえって、血管や神経にダメージを与えてしまうので、青く色が変わったり、しびれを感じるまで圧迫してはいけません。すぐに緩めるようにしましょう。
4.Elevation(挙上)
ケガした部分を心臓よりも高い位置に保持します。
余分な血液やリンパ液が溜まるのを防ぎ、内出血や腫れ、痛みを和らげます。支えとして、下にクッションや椅子、台、畳んだタオルなどを入れると身体の楽になります。
野球肩にもいくつか種類があります
インピンジメント症候群
インピンジメントとは“衝突”といった意味があります。
肩はいくつかの骨と靭帯、筋肉で構成されており、肩を動かすたびにそれらが上腕骨頭とぶつかってしまいます。
肩関節の安定性に重要な回旋筋腱板(かいせんきんけんばん)という腱があります。この腱板は投球など繰り返される動作で、骨に挟まり・こすれて炎症が起きます。
肩をある一定の角度に挙げると、痛みや引っかかりを感じます。それ以上、肩を挙げられなくなります。
上腕骨骨端線離解
リトルリーガーズショルダーともいわれ、野球している成長期の小学生に多い、肩のスポーツ障害です。
成長期の子供は大人とは違い、まだ完成されていない骨(成長軟骨)があります。強度も低い為、使い過ぎ(オーバーユース)による上腕骨の成長軟骨に負荷がかかってしまいます。
それにより、成長軟骨の離開(骨端線離開)を起こしてしまい、痛みが生じます。
ほとんどの場合、ボールを投げる動作、投げ終わり時に痛みがあらわれます。また、肩をねじると痛みます。日常生活では痛みを感じることはあまりないように思います。
野球だけではなく、ラケット競技でもありますし、日常でも転倒した時に肩から落ちるといった場合も見受けられます。
腱板損傷
腱板損傷は、肩の関節と腱板(棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋)が衝突して起こるケガです。これは、過剰な肩関節の回旋運動で痛みが生じます。
ラケット競技でも起こりますし、日常でも転倒で肩から落ちるといったケースでもみられます。
痛みで腕が上がらない、夜も眠れない、腕を降ろすと痛みが走る、痛い方の肩を下にして寝られないといったものを感じます。
肩甲上神経損傷
肩甲上神経は、首の付け根から肩まで走っている神経で、腕を挙げるために重要な働きをしています。棘上筋・棘下筋の動きに関係があり、フォロースルー時に圧迫されたり、引っ張られたりします。
肩甲上神経損傷は、こういった動作の繰り返しで過剰に神経が傷ついてしまうことです。
肩の後ろ側、外側に痛みが生じ、強い疲労感を感じます。
野球肩、そのままにしないで!
初期段階は運動後の痛みを主に感じます。
しかし、練習やプレーを続行するため、段々と痛みが広がります。また、熱を持ったり、腫れが生じたりします。
特に、成長期のお子様は練習を休みたがらない傾向にあるため、そばにいる大人たちが気をつけてあげないといけません。大切な身体です。
長くスポーツを楽しんでもらうためには、適切なタイミングで処置するのがベストです。
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当院の施術法
野球肩は痛みや炎症が強い場合があります。まずは、安静と炎症の緩和を最優先にし、少しずつ筋肉の硬さや骨格の歪みなどを整えていきます。
投球動作は全身運動です。肩・腕・手首・骨盤・体幹、全てが連動して成り立つので、身体の土台である骨盤の歪みを整え、体幹がしっかりするようにインナーマッスルの強化をはかります。
私たちは一緒に目標に向かってサポートします!是非一度、ご相談ください!
【まとめ】
野球肩は、肩のオーバーユースによるものが一番の原因だと思います。
肩に負担を掛けない事が何より大切ですが、投球フォームや練習量も身体に合ったものを取り入れ、きちんとケアすることも大切です。
投球は肩だけではなく、全身を使う運動です。
体幹や姿勢などにも意識を向け、ストレッチやインナーマッスルの強化も取り入れましょう!
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