巻き肩の原因とストレッチ、治し方

2022年08月4日

宇良大地

NAORU整体 千種院

株式会社MAHALOA エリアマネージャー R3年10月退社
株式会社NAORUテクノロジー R3年11月参画

スマートフォンやデスクワークの操作が多い現代人は、約80%の方が巻き肩になっています。
巻き肩」の放置は、肩や首のこり、腰痛、ひどい場合は、自律神経の乱れに繋がります

巻き肩ってどういう状態?

巻き肩とは両肩が胸よりも前の位置にある状態です。
「猫背じゃないの?」と思われるかもしれませんが、「猫背」は背骨が曲がり背中全体が丸くなった状態をいい、「巻き肩」は、肩甲骨が前にスライドした状態で、横のラインが丸まっています。
背中は関係ないので、背筋はピンとしているのに肩だけ内に入っている方もいらっしゃいます。

巻き肩の原因って?

①姿勢の悪さ

一番の原因として考えられるのは「姿勢の悪さ」です。
背中が丸くなると頭が前の方にスライドします。
成人での頭の重さは、体重の約10%と言われています。
また、首の角度が15度傾くと負荷は約2倍、30度傾くと負荷は約3倍にもなります。
頭の重さに引っ張られ、身体のバランスをとるために肩甲骨が前に移動します。

②デスクワークやスマートフォンの操作

肩が丸まった姿勢でスマートフォンやパソコンを長時間使用していませんか?
巻き肩は、肋骨と肩甲骨をつないでいる小胸筋が縮み、全体的に前へ引っ張られています。
パソコン作業やスマホ操作をしているとき、無意識に背中を丸めていませんか?
この姿勢が、胸の筋肉の縮まりをカバーしようと肩や肩甲骨あたりの筋肉が伸びた状態です。

③筋力の低下

正しい姿勢をキープするための筋力少ないと、背中が丸まり、巻き肩の原因になります。
「胸にある筋肉」と「背中の筋肉」が最も大切です。
大小様々な筋肉で構成されている「背中側の筋肉」が少しずつ伸びます。
背中の筋肉が伸ばされてしまうと、肩甲骨を寄せたり、胸を張る動きが弱くなってしまいます。反対に、胸にある筋肉は全く伸ばされずその状態で固まってしまいます。
このバランスの崩れによって、肩甲骨が前に引っ張られ、普通にしていても肩がすくんだ状態になってしまうのです。

④横向きで寝る習慣

横向きで寝ると、肩に重い上半身の体重が掛かります。
その負荷を分散させようと、無意識に肩が前に出て、巻き肩になってしまいます。
気持ちよく寝ているつもりでも、本当は身体に負荷をかけているかもしれません。

巻き肩を正すとどんなメリットがあるの?

①姿勢が良くなり、印象もアップ!

肩甲骨や肩、背中、胸の筋肉が正しい位置に戻ると、胸を張り、背筋が伸びたきれいな姿勢になります。顔も上向きになり、元気で自信のあるように見えます。

②つらい肩や首こり、頭痛、腰痛が解消される!

肩回りがスムーズに動くと、血行が良くなり、肩こりや首凝りの症状が緩和されます。さらに、頭から首の筋肉の緊張による頭痛の予防、改善にも繋がります。
体重を大きく受け止めていた腰への負担も減り、腰痛防止、改善にもなります。

③深呼吸ができる!

胸の筋肉が柔軟な動きが出来ると、姿勢不良によって締め付けられていた肺や肋骨への締め付けが緩和されて、深く呼吸ができるようになります。寝ているときも、楽になります。

④バストアップ!

大胸筋や菱形筋といった胸の筋肉もほぐれ、正しい位置におさまるので、自然とバストアップに繋がります。

簡単!巻き肩チェック法

・リラックスした状態で立つと、両肘が自然と外側に向く
・上半身がやや丸まっている
・腕を上げた時、二の腕が耳まで届かない
・仰向けで寝るより、横向きで寝る方が楽
・肩の付け根辺りがけっこう凝っている
・呼吸が浅い、息が深く吸えていない

肩が内側に巻き込まれた状態は、肩周辺の筋肉が強い凝り固まりを生じさせています。そういった状態を長く放置すると、筋肉の緊張や凝りがどんどん悪化します。

姿勢が悪くなるだけにとどまらず、血行の悪さによる頭痛や吐き気、神経の圧迫による自律神経の乱れ、あるいは首や肩などに激しい痛みを感じる場合も出てきます。

巻き肩解消ストレッチ

肩甲骨ストレッチ

①薬指か小指のみを肩に当て、肘で大きく円を描くように、肩をゆっくり3~5回まわします
②反対側も回しましょう

一般的には肩に手を添えた状態で回しますが、筋肉の構造上、薬指か小指だけを肩に当て、回した方がより大きく動かせます。

肘先のばしストレッチ

①足を軽く開いた状態で立ち、右腕を真っすぐ、前へ出します。
②親指以外の指を左手で持ち、手前に引っ張りながら、30秒キープ
③腕の筋肉を伸ばすイメージで、左右1回ずつ行いましょう
④次は、親指を左手で持ち、身体側に引っ張りながら30秒キープ
⑤手を組み替えて、左右1回ずつ行いましょう

指を引っ張る際は、手のひらを前へ向けます。
手のひらを身体側に向けると、前腕のストレッチがききません。

肩甲骨を正しい位置でキープするストレッチ

①両手の甲を頭の上で合わせ、肘を曲げながら腕をゆっくり下ろします
②肩甲骨同士を後ろでくっつけるようなイメージで行いましょう

巻き肩を誘発しないために、「猫背にならない」意識が大切!

猫背や反り腰と同じように、巻き肩も身体に染みついてしまったクセの1つでもあります。姿勢を正すには、毎日の積み重ねが大切です。

日常生活でも意識したい3つのポイントをご紹介します。

1.正しい座り方をマスターしましょう

座っているときの姿勢も要注意。
正しい姿勢を定着するには、座る時も意識が大事

・お尻を背もたれにつけた状態で、頭から背中のラインを真っすぐにします
天井から糸でつるされた状態をイメージします
・胸がしっかり開き、顔が正面を向いていればOK!

2.PCやスマホを見るときも姿勢に注意

パソコンやスマホを見るときは、どうしても画面を覗き込むような姿勢をとりがちです。
こういった前傾姿勢は、巻き肩を悪化させます。

・なるべく、肩に負担がかからないよう、パソコンやスマホは視線の正面に画面をセットします
・目も疲れやすくなるので、顔から30cm以上離すのがおすすめ!

3.簡単なストレッチなどで、筋肉の凝り固まりを防ぐ

・姿勢を意識することと合わせて、簡単なストレッチを取り入れましょう

巻き肩は胸の奥の方の筋肉(インナーマッスル)が凝り固まっています。
そのため、肩甲骨が前へ引っ張られています。

自分で姿勢を正そうとしても、なかなか上手く行かないものです。姿勢を意識することとセットで、簡単なストレッチで周りの筋肉を伸ばしましょう。

■まとめ
・巻き肩は筋肉の凝りだけではなく、頭痛や自律神経も乱れにも繋がります
「ちょっとつらいな」と感じたら、NAORUで早めの対処をしましょう

宇良大地

NAORU整体 千種院

株式会社MAHALOA エリアマネージャー R3年10月退社
株式会社NAORUテクノロジー R3年11月参画

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